Terri Oda
terri(at)zone12.com
Release 2.1
2004年2月26日
この文書は、Mailman 2.1 メーリングリストが提供する機能を 会員が利用できるようになるための 助けになることをめざしています。 これには入会、退会、保存書庫の閲覧、会員オプションの変更、 パスワード通知の入手などの、会員レベルの作業の説明を含みます。 また、Mailman のリスト会員が関心を持つようなよくある質問にも答えます。
リストやサイト全体の管理についての情報は、他の文書を見てください。
この文書は、順番どおりに読まなくてもかまいません。 あなたが特定の質問の答えを探しているのなら、 適当なところまでとばして、 役に立ちそうな他の節へのリンクをみつけてください。
注: この文書を書くにあたって、 筆者はつぎのことを前提にしています。 まず、読者は電子メールに関する一般的な用語 (たとえば、サブジェクト (件名) だとか、メッセージの本文だとか) や Web に関する用語 (たとえば、テキストボックスだとか、ボタンだとか) にはなじみがあって、 こういった用語が何を指しているのかわかっているものとします。 また、読者はメールソフトや Web ブラウザを充分うまく使えるようになっていて、 「このアドレスに電子メールを送る」とか「この Web ページへ行く」とか 「フォームに記入する」とかいう指示の意味ははっきり理解できるものとします。 こういった操作になじみがない方は、ほかの参考書などを見て、 自分のコンピュータではどうすればよいのかを学んでおいてください。
この文書のいくつかの節は、 Mailman の CVS リポジトリにあった Barry A. Warsaw 著『the List Administrator Manual』と、Mailman 2.1 の 組み込みヘルプメッセージに負っています。
この手引のその他の部分は、Terri Oda が書きました。 Terri は彼女が Canada で参政権を得た年から メーリングリストの面倒を見てきました (この 2 つのことは関係ないですが)。 彼女は現在は、Linuxchix.org や それより小規模な若干のサイトのメーリングリストを管理しています。 Terri のリスト管理以外の仕事としては、人工生命によるスパム検出があり、 これはテクニカルライタというよりプログラマとしての仕事です。
Margaret McCarthy、Jason Walton、Barry Warsaw からは、原文の校閲など多くの助けを得ることができ、 この手引が良いものになりました。ありがとう。
また 池田 荘児 は、この文書の日本語訳をしてくれました。ありがとう。
メーリングリストというのは、かんたんに言うと、 同じ情報がいちどに送れるようにするためのアドレスのリストです。 あなたがなにかの会報を発行しているとしたら、 会報の購読者全員の住所のリストを使うでしょう。 電子メールのメーリングリストの場合は、 電子メールアドレスのリストを使います。 この電子メールアドレスは、ある話題について聞いたり話しあったりしたいと 思っているひとたちから集めます。
代表的な電子メールのメーリングリストには、2 種類あります。 お知らせ用リストと話しあい用リストです。
お知らせ用リストは、個人やグループが多くのひとたちにお知らせを送るのに使います。 ちょうど、会報の発行者が住所のリストをつかって、会報を発送するようなものです。 たとえば、バンドがお知らせ用メーリングリストをつかって、 ファンに次のコンサートについて知らせるような場合です。
話しあい用リストでは、複数のひとが共通の話題について話しあうことができます。 だれでもリストにメールを送ることができ、 送ったものはみんなに届きます。 話しあいを司会つきにして、選ばれた投稿だけを全員に送るようにしたり、 ごく少数のひとたちだけが全員に送れるようにしたりもできます。 たとえば、 模型飛行機マニアのグループで話しあい用メーリングリストをつかって、 模型の組立てかたや飛ばしかたのこつを教えあうような場合です。
一般的な用語:
GNU Mailman は、 電子メールのメーリングリストを扱えるようにするためのソフトウェアです。 これは、一般的な話しあい用リストやお知らせ専用リストなど、 さまざまな種類のメーリングリストに対応しています。 Mailman は、簡単に入会や退会ができたり、 プライバシーを護るための設定ができたり、 一時的にリストから投稿を送るのを停められたりと、 リスト会員に便利なさまざまな機能を備えています。 この文書では、リスト会員向けの機能を説明しています。
Mailman は、リスト管理者やサイト管理者にとっても魅力的な 多くの機能を備えています。こういった機能は、リスト管理者やサイト管理者 向けの手引で説明しています。
特定のリストのためのアドレスや URL が何になるのかを いちいち説明するよりも、単に例を示したほうが分かりやすいことが 多いものです。 そういうわけで、この文書ではつぎのような架空のリストの例をよく使います:
LISTNAME@list.jca.apc.org このリストの案内ページは http://list.jca.apc.org/manage/listinfo/LISTNAMEになります。
どちらも、実在のアドレスや URL ではありませんが、 典型的なリストのアドレスや URL の形式になっています。 それぞれのアドレスや URL のうちのリスト固有の部分には大文字を使い、 この部分はリストごとに変わることが分かるようにしています。 リストごとの設定が異なっていても、大文字で書いてある 箇所を実際のリストで使われている名前に置き換えることができるでしょう。
たいていのリストでは、上に挙げたような情報はメッセージの List-*: ヘッダに記してあります。 多くのメールソフトでは、初期設定ではこのヘッダは隠れますから、 こういった情報ヘッダを見たければ、すべてのヘッダを表示しておくように しなければならないかもしれません。
Mailman には、Web インタフェースと電子メールインタフェースという、 2 種類のリスト会員用インタフェースがあります。 話しあい用リストの会員の多くは、 しょっちゅう電子メールインタフェースを使っていることになります。 そのリストの会員みんなにメールを送るのに使う電子メールアドレス も、これに含まれますから。
オプションを変えるのにどちらのインタフェースを使うかは、 多分に好みの問題です。 Web インタフェースで変えられるオプションのほとんど (すべてではないですが) は、電子メールでも変えられるからです。 ふつうは、オプションを変えるには Web インタフェースのほうが簡単です。 Web インタフェースでは、操作の際に説明が出ますから。 ですが、ときには電子メールインタフェースのほうを使いたがるひともいるので、 両方のインタフェースが使えるようになっています。
どのメーリングリストも、 さまざまな Web ページでアクセスできるようになっています。
どのメーリングリストにも、電子メールアドレスが ひとそろいあって、そこへメッセージを送れます。 メッセージを投稿するためのアドレスがひとつ、 配送エラーを受けつけるアドレスがひとつ、そして電子メールコマンドを処理する アドレスがいくつかあります。ある架空のメーリングリスト mylist@list.jca.apc.org だと、つぎのようなアドレスがあります:
ほかに、-admin アドレスもあります。 このアドレス宛てのものはリスト管理者に届きますが、 古いバージョンの Mailman との互換性のためにあるだけなので、 使わないほうがいいでしょう。
オプションを変えるには、LISTNAME-request アドレスを使います (たとえば、 mylist-request@list.jca.apc.org)。
コマンドは、メッセージのサブジェクト (件名) にも、本文にも書けます。 コマンドごとに改行を入れなければなりません。 あなたのメールソフトがメッセージの最後に自動的に署名を付けくわえるように なっている場合は、 「end」(鍵括弧は書かない) を、 コマンドの最後の行のつぎの行に書くとよいでしょう。 end コマンドがあると、Mailman は電子メールのそれよりあとに書いて あるものを処理しません。
最重要コマンドはおそらく「help」コマンドでしょう。 このコマンドに対して Mailman は、電子メールコマンドについての有用な情報と、 Web インタフェースについての説明を送り返すからです。
会員用コマンドのクイックリファレンスが、 付録の A と B にあります。 (これは help コマンドの出力に若干手を加えたものです。)
リストを利用するうえでなにか困ったことがあったら、 リスト管理者の電子メールアドレスを使って、 リストのめんどうを見ている人 (たち) に、いつでも連絡することができます。 リスト管理者は、あなたがどうしたらいいのか教えてくれたり、 あなたを入会させたり退会させたり、 あなたがなんらかの理由で自分で設定を変えられないときに変えてくれたりする かもしれません。 ただし、忘れないでいただきたいのですが、多くのリスト管理者が ボランティアで、自分の時間を割いてリストの運営をしているのです。 なかにはとても忙しくて、すぐには返事ができないひともいるかもしれません。
そのリスト管理者の電子メールアドレスですが、 LISTNAME-owner@list.jca.apc.org となります。 ここで LISTNAME はリストの名前 (たとえば mailman-users) で、 この電子メールアドレスは、個々の管理者の電子メールアドレスとともに、 リスト案内ページの下部に表示してあります。 自分のリストのリスト案内ページを見つけるにはくわしくは 3.1 節 を見てください。
Mailman のメーリングリストに入会するには、おもに 2 つの方法があります。
Web インタフェースでは:
注意: 大事なパスワードを使わないようにしてください。 ここで入力したパスワードは、平文のまま、 あなたにメールで送ることがあります。
電子メールインタフェースでは:
上の手順のどちらかひとつ (両方やる必要はありません) をしたあと どういうことが起こるかは、それぞれのリストの設定によって違います。
このような手順が終ると、さらに、リストへの入会を歓迎するメッセージが届くことが あります。このメッセージには、あなたのリスト会員パスワードや、 あなたの会員オプションを変えるための URL へのリンクなど、 大事な情報が書いてあるので、 保存してあとで見られるようにしておくとよいでしょう。
注: 入会はほかのやりかたでもできます。 電子メールでの高度な入会コマンドについては、付録 A を見てください。
もうリストに戻ってくることはないのでしょうか。 休暇に入るとか、忙しくてメールを読む暇がないのでしばらく停めたいだけなら、 退会しなくても配送だけ停めておくこともできます。つまり、 あなたのパスワードや設定などはそのまま残しておくことができるので、 公開限定の保存書庫にアクセスしたりするようなことはできます。 このようにしたほうがよければ、 7.1 節で、 一時的にメール配送を停止するための手順を見てください。
ほんとうにリストから抜けたいのなら、 Mailman のメーリングリストから退会する方法は、おもに 2 つあります。
Web インタフェースでは:
電子メールインタフェースでは:
上の手順のどちらかひとつ (両方やる必要はありません) をしたあと、 あなたには確認メールが届きます。 このメールに書いてある手順にしたがわなければ、退会が完了しません。 これは、だれかがあなたの許可なくあなたを退会させてしまうのを防ぐためです。 この手順に加え、 司会者があなたの退会を承認しなければいけないときもあります。
手順の書いてある確認メールが届かないようなら、 あなたの電子メールアドレスを打ち間違えていないか (退会に Web インタフェースを 使っている場合)、退会させようとしているアドレスが実際にリストに登録してある ものと同じがどうか、を確かめます。 安全確保上の理由から、Mailman は、 入力したアドレスが登録してあるものかどうかに関わらず、 まったく同じ内容の会員オプションページを表示します。ですから、 Web インタフェースのこの部分を使ってだれがリストに入会しているかを 調べることはできませんが、 アドレスを打ち間違えていても教えてはくれないというわけです。
退会の処理がすむと、 さらにリストからの退会を知らせるメッセージが届くこともあります。 いずれにせよ、このときから、あなたにはメッセージが送られてこなくなります。
確認の処理をとばしたい (たとえば、あなたのアドレスがもう使えなくなったので 退会させたい、など) ときは、かわりにあなたの会員パスワードを使って、 オプションページにログインする (3.1 節を見てください) か、 LISTNAME-request アドレスに電子メールコマンドを送る (電子メールでの高度な退会コマンドについては、 付録 A を見てください) かすることで、確認を省略できます。 パスワードが分からなくなったときは、 6.1 節を見てください。
あなたの会員パスワードは、入会したときに、あなたが決めたか Mailman によって自動的に決められたかのどちらかです。 パスワードの控えは、リストに参加したときに送られてきた 歓迎メッセージに書いてあったはずです。 また、パスワード通知を毎月おくってもらうようにもできます。 Mailman はこのパスワードを使ってあなたを認証するので、 会員パスワードの持ち主 (あなたのことです) とリスト管理者以外は、 あなたの設定を見たり変えたりすることはできません。
注意: 大事なパスワードを Mailman 用に使わないでください。 このパスワードは、平文のまま、あなたにメールで送ります。
これをしてもパスワード通知の電子メールが送られてこないようなら、 正しい電子メールアドレスをタイプしたのか、またそのアドレスは たしかにそのリストに登録してあるものなのかどうか、を確かめてください。 安全確保上の理由から、Mailman は、 入力したアドレスが登録してあるものかどうかに関わらず、 まったく同じ内容の会員オプションページを表示します。ですから、 Web インタフェースのこの部分を使ってだれがリストに入会しているかを 調べることはできませんが、 アドレスを打ち間違えていても教えてはくれないというわけです。
電子メールインタフェースを使っても、パスワード通知を取り寄せることができます:
コマンドは、メッセージの本文とサブジェクト (件名) のどちらにでも書けます。 (メールコマンドの送りかたについてくわしくは、 3.2 節を見てください。)
リストに登録していないアドレスからメールを送るのなら、 password address=アドレス というコマンドを書いて、 登録アドレスを指定することもできます。
Web インタフェースでは:
おなじドメインの複数のリストに登録しているのなら、 いちどにすべてのリストのパスワードを変えることもできます。 「全部変更」についてくわしくは、9.1 節を見てください。
電子メールインタフェースでは:
コマンドは、メッセージの本文とサブジェクト (件名) のどちらにでも書けます。 (メールコマンドの送りかたについてくわしくは、 3.2 節を見てください。)
リストに登録していないアドレスからメールを送るのなら、 新しいパスワード の後に address=アドレス を書いて、 登録アドレスを指定することもできます。
たとえば、kathy@here.com が mylist メーリングリストでの自分の会員パスワードを zirc から miko に変えたいが、メールを職場のアドレス kathy@work.com から送っているときは、 彼女は mylist-request@list.jca.apc.org に、件名を password zirc miko address=kathy@here.com としたメッセージを送ればよいわけです。
Web インタフェースでは:
おなじドメインの複数のリストに登録しているのなら、 いちどにすべてのリストの設定を変えることもできます。 「全部変更」についてくわしくは、9.1 節を見てください。
電子メールインタフェースでは:
コマンドは、メッセージの本文とサブジェクト (件名) のどちらにでも書けます。 (メールコマンドの送りかたについてくわしくは、 3.2 節を見てください。)
退会したくはないけれど、 リストからメッセージを送ってもらうのを 一時的に停めたいこともあるかもしれません。 メール配送を停止すれば、メッセージは送られてこなくなりますが、 会員のままでいられるので、 あなたのパスワードなどの設定は残しておけます。
これはいろいろな場合に便利なことがあります。 たとえば、あなたが休暇に入ったり、 とても忙しくなって余計なメールを読む暇がなくなったりして、 しばらくリストを離れなければならないときです。 またたとえば、 投稿を会員からのものに限るようになっているリストは多いですが、 あなたがおもに複数のアドレスからメールを送っている (たとえば自宅のアドレスのほかに旅行中のアドレスもある) のなら、 複数のアドレスで入会しておいて、 そのうちのひとつだけでメールを受け取るようにしておきたいでしょう。 あるいはたとえば、リストの投稿量がたいへん多くて、 メールで受け取っていたのでは あなたのメールボックスがあふれてしまいそうなときに、 リストから抜けずに公開限定の保存書庫で読む、といったことにも使えます。 まず入会し、メール配送を停止し、 自分のパスワードと電子メールアドレスで保存書庫にログインすればいいのです。
Web インタフェースで配送を停止したり有効にしたりするには:
おなじドメインの複数のリストに登録しているのなら、 いちどにすべてのリストの設定を変えることもできます。 「全部変更」についてくわしくは、9.1 節を見てください。
電子メールインタフェースで配送を停止したり有効にしたりするには:
コマンドは、メッセージの本文とサブジェクト (件名) のどちらにでも書けます。 (メールコマンドの送りかたについてくわしくは、 3.2 節を見てください。)
Mailman はメッセージの重複を完全に停められるわけではありませんが、 この機能はすこしは役に立つでしょう。 重複して受け取ってしまう主な原因としては、 送信者が「全員に返信」機能を使って、 メールをリストと個人の両方に送ってしまう、というものがあります。 こういったメッセージを受け取りたくない人のために、 Mailman では、あなたのアドレスが To: ヘッダや CC: ヘッダに入っていないか調べるように設定できます。 あなたのアドレスがこういったヘッダにあれば、 Mailman があなたにメッセージの控えを送らないようさせることができます。 つまり、あなたは元の送信者が送ったものだけを受け取り、Mailman が 変更を加えた (たとえばヘッダやフッタをつけたり、添付を取り除いたり、 といった) ものは受け取らないことになります。
これを Web インタフェースで有効にしたり無効にしたりするには:
おなじドメインの複数のリストに登録しているのなら、 いちどにすべてのリストの設定を変えることもできます。 「全部変更」についてくわしくは、9.1 節を見てください。
これを電子メールインタフェースで有効にしたり無効にしたりするには:
コマンドは、メッセージの本文とサブジェクト (件名) のどちらにでも書けます。 (メールコマンドの送りかたについてくわしくは、 3.2 節を見てください。)
あなたの新しいアドレスに確認のメッセージが届きます。 そして、このメッセージに書いてある手順にしたがって確認をするまでは、 変更はされません。
電子メールインタフェースでは同じことをやる方法はありませんが、 新しいアドレスで入会しておいて元のアドレスを退会すれば、 おおむね同じ結果になります。 (入会と退会についてくわしくは 5.1 節と 5.2 節を見てください。)
注: まとめ読みで受け取っているときは、このオプションは効きません。
7.5 節では、 投稿に対して受領メールを送ってもらう方法を説明しているので、 そちらも見ておくとよいでしょう。
これを Web インタフェースで設定するには:
これを電子メールインタフェースで設定するには:
コマンドは、メッセージの本文とサブジェクト (件名) のどちらにでも書けます。 (メールコマンドの送りかたについてくわしくは、 3.2 節を見てください。)
たいていのリストでは、投稿したメールがメーリングリストシステムを通過すると、
投稿したあなたにも同じものが送られてきます。
しかし、送られないようにしているとき
(7.4 節を見てください)、
配送を停めているとき
(Section 7.1 節を見てください)、
その投稿の話題を購読しないようにしているとき
(
注: あなたがリストに入会していないのなら、 このオプションは使えません。 そういうときは、リストの保存書庫を見て確認する (リストの保存書庫が公開になっているのなら) か、 だれかリストの会員に聞いて確認するか、 あるいはリストに入会してこのオプションを使えるようにするか、 のいずれかでしょう。
これを Web インタフェースで設定するには:
これを電子メールインタフェースで設定するには:
コマンドは、メッセージの本文とサブジェクト (件名) のどちらにでも書けます。 (メールコマンドの送りかたについてくわしくは、 3.2 節を見てください。)
これを確かめるには、それぞれのリストの保存書庫 (保存書庫があるとして) を見てまわるとよいでしょう。 リストに保存書庫がないときは、 ほかのリスト会員に聞いてみるとよいかもしれません。 (リストの保存書庫の探しかたは 3.1 節を見てください。)
注: リストに投稿できるかどうか調べるためだけに 内容のないメッセージを送ってみるというのは、 一般に、無作法な振舞いとされます。 リストが稼働しているかどうか調べてみたいが リストに投稿するのにふさわしいものを書けそうにない、 というときは、 リストの申請アドレス (LISTNAME-request@list.jca.apc.org) に help のメッセージを送って稼働していることを確かめるか、 あるいは、リスト管理者 (LISTNAME-owner@list.jca.apc.org) に連絡をとって リストが稼働しているかどうか尋ねるのが、無難なやりかたです。
あなたのメールアドレスを管理している組織が、 メッセージをあまりにたびたびエラーにする (Mailman に対してメッセージが送れないと知らせる) と、Mailman はある時点で、あなたにメールを送るのを やめてしまうようになっています。 この機能によって Mailman では、なくなってしまったアドレス (たとえば、ある会員がインターネットサービスプロバイダを替えたが、 古いアドレスを退会させるのを忘れた、など) や、 一時的に使えなくなっているアドレス (たとえば、 ある会員が自分の電子メールアドレス用のスペースを 使い切ってしまったとか、会員のメールアドレスを管理している組織で 障害が起きているとか) を、うまく扱えるようになっています。
自分の電子メールアドレスを管理している組織で 障害が起きているとは思っていなくても、 まずそれを確かめてみたほうがいいです。 有名な Web メールサービス業者やインターネットサービスでも、 思ったより信頼性が低いことがありますし、 インターネットというものは全体としてそういうものです。 ほかのメールアカウントを持っているのなら、 そちらから自分にテストメールを送ってみればよいでしょう。 あるいは、知人に頼んで試しにメッセージを送ってもらうのもよいでしょう。 とにかくそうやって、自分の登録アドレスがちゃんと使えるかどうか 確かめます。
自分への配送が停止されているせいで 送られてこないのかどうかを確かめるには、 あなたの会員オプションページにログイン (どうしたらよいかは 3.1 節を見てください) して、自分のオプションを見ます。 あなたへの配送が「停止」になっていたり、 Mailman があなたの電子メールアドレスからエラーを受け取っているときは、 このページの上のほうに注意書きが出ています。
メール配送を再開するには、「メール配送」というセクションを探して 「有効」に設定すれば、またメールを受け取れるようになります。 あなたのエラー点を消すには、いったん配送を「停止」にして、 また「有効」にします。 メール配送を停止したり有効にしたりする手順についてくわしくは 7.1 節を見てください。
注: 調べたときに「停止」になっていないとしても、 あなたのアドレスからはエラーメッセージが送られており、 それがまだ配送停止になるほど多くないだけかもしれません。 しばらくしてからまた調べたほうがよいでしょう。
インターネットは、わたしたちの多くが願っているほど、 100% 信頼できるものでも、 いつも高速なものでもありません。 ときには、メッセージがあなたに届くのに長い時間がかかることもあります。 特に、メーリングリストのサーバが あなたのインターネットサービスプロバイダから遠い (コンピュータネットワークの上でのことで、地理的な意味でではありません。 両方の意味を兼ねることもしばしばありますが) ときには、すこし辛抱して待ってみてください。
これが原因かどうか確かめるには、 メーリングリストサーバに ping を送ったり、 そのサーバとあなたのコンピュータとの間のルートを トレースしたりしてみることができます。 (どうしたらよいかは、使っているシステムによってさまざまですので、 検索エンジンなどであなたに合ったやりかたを調べるとよいでしょう。)
これが原因かどうか調べるには、 まず、リストの Web ページへ行ってみます。 また、LISTNAME-request@list.jca.apc.org に、Subject: ヘッダ (件名) に「help」(鍵括弧はつけない) といった、簡単なコマンドを書いたメッセージを送ってみます。 すこし待っても、どちらもなにも起こらないようなら、 原因はこれです。 リストかサイトの管理者に連絡をとるとよいでしょう。
Mailman では、投稿をまとめたものを「まとめ読み」と言っています。 メッセージを一通ずつ受け取るのではなく、 いちどにまとめて受け取ることができます。 それなりに投稿量の多いリストでは、だいたい一日に 1 度、メールを送ってきます。 リストによって、もっと度々だったり、少なかったりします。
8.2 節では MIME のまとめ読みと平文のまとめ読みについて説明しています。 そちらも見るとよいでしょう。
Web インタフェースでまとめ読みモードにしたり、やめたりするには:
まとめ読みにまとめて送ってもらうのなら「有効」、 一通ずつ送ってもらうのなら「無効」に設定します。
電子メールインタフェースでまとめ読みモードにしたり、やめたりするには:
コマンドは、メッセージの本文とサブジェクト (件名) のどちらにでも書けます。 (メールコマンドの送りかたについてくわしくは、 3.2 節を見てください。)
MIME は「多用途インターネットメール機能拡張」 (Multipurpose Internet Mail Extensions) の略です。 これは、単純なプレインテキストに限らずさまざまなデータを 電子メールで送るのに使います。 (たとえば、飼い犬の写真を友達に送るようなときは、MIME を使っています。)
MIME のまとめ読みでは、それぞれのメッセージはメッセージ内の添付となっていて、 目次がついています。
平文のまとめ読みはより単純なもので、 メールソフトが MIME に対応していなくても読みやすくなっています。 メッセージが順番に並んでいるだけの、 大きなテキストメッセージになっています。
最近は多くのメールソフトが MIME に対応していますから、 MIME のまとめ読みがうまく読めないときだけ、 平文のほうにすればいいでしょう。
注: まとめ読みにまとめて送ってもらっていないときは、 このオプションは効きません。 (まとめ読みで送ってもらうにはくわしくは 8.1 節を見てください。)
まとめ読みの種類を Web インタフェースで設定するには:
MIME の形式でまとめ読みを送ってもらうときは「MIME」、 平文の形式でまとめ読みを送ってもらうときは「平文」に設定します。
おなじドメインの複数のリストに登録しているのなら、 いちどにすべてのリストの設定を変えることもできます。 「全部変更」についてくわしくは、9.1 節を見てください。
まとめ読みの種類を電子メールインタフェースで設定するには:
コマンドは、メッセージの本文とサブジェクト (件名) のどちらにでも書けます。 (メールコマンドの送りかたについてくわしくは、 3.2 節を見てください。)
会員オプションページにあるいくつかのオプションには、 「全部変更」や「全部設定」というチェックボックスがあります。 これは、オプションを変更したときに、同じアドレスで登録している 同じドメインのほかのリストについてもすべて変更するようにする、 という意味です。 これは、つぎのようなときに便利です: たとえば、パスワードを全部同じにしたいとき。 またたとえば、休暇に入るのですべてのリストのメール配送を 停止しておきたいとき。
登録してある名前を変えるには、
おなじドメインの複数のリストに登録しているのなら、 いちどにすべてのリストの設定を変えることもできます。 「全部変更」についてくわしくは、9.1 節を見てください。
注: 会員の名前は、かならず設定しなければならないわけではありません。
Mailman は多言語対応です。 つまり、インタフェースはさまざまな言語に翻訳されています。 リストの管理者は、Mailman の操作にいろいろな言語を 使えるようにできます。 (言語の完全な一覧は http://mailman.sourceforge.net/i18n.htmlを見てください。) リストでほかの言語が使えるようになっていれば、 あなたは Web インタフェースなどを自分の選んだ言語で使えます。
注: リストへの投稿がぜんぶあなたの選んだ言語になる、 ということではありません。 あらかじめ用意してある Mailman の文章が変わるだけです。 投稿は、それぞれの投稿者が使っている言語のままです。
使う言語は、あなたが入会 (5.1 節を見てください) したときに設定してありますが、リストが複数の言語に対応していれば、 あとで変えることができます。
Mailman で使う言語を変えるには、
リストがあなたの使いたい言語に対応していないときは、 リスト管理者 (LISTNAME-owner@list.jca.apc.org) に連絡をとって、 その言語を追加してもらうよう頼むこともできます。 ただし、覚えておいていただきたいのですが、これにはすこし 作業が必要になるので、リスト管理者やサイト管理者のほうで 作業をできるだけの時間がとれないこともありえます 1。
あなたの言語が Mailman に翻訳がないために使えない、ということがあれば、 あなたの時間を翻訳のために使うことも考えていただけると、 ありがたいです。 詳しい情報は、http://mail.python.org/mailman/listinfo/mailman-i18nの mailman-i18n メーリングリストで得られます。 最新の国際化作業の状況は http://www.list.org/i18n.html でわかります。
注: i18n というのは、「国際化」(internationalization) の略号としてよく使われます。 最初の i と最後の n の間に 18 文字あるので、こう書きます。 発音もなんとなく「internationalization」に似ていますし。
なんらかの理由で会員名簿に自分の電子メールアドレスを出したくないのなら、 隠すこともできます。
おもな理由のひとつに、受信者の承諾を得ずに大量に送られる電子メール (スパム) の防止があります。 初期状態では、会員名簿のアドレスは、スパム送信先アドレス収集ソフトウェア から隠すためにぼやかしてあります。 これでは不十分だと思うのなら、案内ページや電子メールコマンドで 取得できる会員名簿からあなたのアドレスを消してしまうのが簡単です 2。 (なお、このようにしても、リスト管理者はあなたのアドレスを見ることができます。) スパムに対して Mailman ではどんな対策ができるかについてくわしくは、 10.2 節を見るとよいでしょう。
この設定を Web インタフェースで変えるには:
この設定を電子メールインタフェースで変えるには:
コマンドは、メッセージの本文とサブジェクト (件名) のどちらにでも書けます。 (メールコマンドの送りかたについてくわしくは、 3.2 節を見てください。)
公開になっている保存書庫は、ふつう http://list.jca.apc.org/public/LISTNAME/という形の URL で、 公開が限定になっている保存書庫は、ふつう http://list.jca.apc.org/manage/private/LISTNAMEという形の URL になります。
リストの Web ページの探しかたについてくわしくは、 3.1 節を見てください。
たとえば、技術的な話題のメーリングリストの保存書庫には、 ある分野のさまざまな質問についての答えが保存してあるでしょう。 答えを投稿した人たちは、 答えを探しているひとの助けになるようにと思ってそうしたので、 自分のアドレスがまったく別の目的に使われることなど望んではいないでしょう。 みんなが簡単に連絡をとりあえることは素晴らしいことなだけに、 リストやリストの保存書庫が スパム3を送る人たちに悪用されないようになっていることを、 はっきりさせておきたいとおもいます。
リスト管理者の取り得る選択肢として、Mailman では電子メールアドレスを 保護するためのさまざまな設定ができるようになっています。 これらの多くの設定は、リスト管理者がどう設定するか選べるので、 リストごとに設定のしかたはさまざまです。 リスト管理者は、会員を保護するとともにいろんな人に入手されないように するため、最良の設定をしているはずです。
もちろん、以上のような多くのアドレスぼやかし法は、 気づいた人たちには出し抜かれてしまうので、 保護が完璧なものとは言えないことは知っておいてください。
`set help' (引用符は付けない) で変更可能なオプションの一覧を 見ることができます.
`set show' (引用符は付けない) で現在のオプションを見ることが できます.
次の引数は `nondigest' または `digest' (引用符なしで!). メールを発信したのとは違うアドレスを会員にしたいので あれば, `address=<アドレス>' の形式で指定できます. (カッコや引用符は付けないこと!)
名簿閲覧は管理者のみに制限されている場合は, リスト管理者と 司会者しか見ることができません. リスト管理者のパスワードか または司会者のパスワードを付けてください.
なお、本文で説明している対策のうち、投稿の制限などは、 スパムでないいろいろな投稿を禁止するのにも使えます。