フロントページのカスタマイズ
サイトの先頭のページであるフロントページは、ウェブサイトの「顔」とも言うべきページです。
どのウェブサイトも、さまざまな工夫を凝らし、サイトの内容を凝縮させています。
インストール直後のDrupalは、Drupalの操作の説明が表示されるだけですが、何かストーリーやページを追加すれば、この説明は消えて追加したコンテンツのタイトルや投稿者の情報、ティーザーと呼ばれる抜粋が自動的に一覧表示されるようになります。
コンテンツの一覧表示は便利ですが、フロントページはグラフィカルにさまざまな要素を自由にレイアウトしたいという利用者も多いと思います。Drupalのフロントページをカスタマイズする方法には、主に次のような方法があります。
・フロントページをHTMLやPHPで記述する方法
このサポートサイトは、この手法でフロントページを作っています。
内容一覧のページを作り、それを管理セクションのサイト情報で、フロントページに設定しています。
この方法は手軽ですが、フロントページの本文欄にHTMLやPHPなどのコードを書き込むことになるため、やや知識が必要になること、コンテンツの管理がやや面倒になる、などのデメリットがあります。
・ブロックなどを組み合わせて作った好みのデザインのページをフロントページに指定する方法
フロントページに配置される個々の内容をDrupalの「ブロック」を使って個別に作成し、表示する位置を決めます。また、CSSをカスタマイズすることで、ブロックの配置や表示を自由に変えることができます。
・ツールを使ってフロントページを作る方法
Front PageモジュールやViewsモジュールのテーマウィザードをはじめ、フロントページの見せ方をカスタマイズするためのモジュールを使うことができます。
・「テーマ」や「テンプレート」をカスタマイズする方法
「テーマ」はウェブサイトのコンテンツを表示するための枠組みで、「テンプレート」は「テーマ」を構成するそれぞれの部分の表示方法を記述したPHP/HTMLファイルです。
フロントページの表示は、page-front.tpl.phpというテンプレートファイルでコントロールされていますので、このファイルをカスタマイズすれば自由にフロントページのレイアウトを変更することができます。
この方法はある程度、PHPやHTML、Drupalの変数などに関する知識が必要になりますが、カスタマイズの自由度が高いことが特徴です。
なお、サードパーティが配布しているZENというテーマは、利用者のカスタマイズを前提として設計されています。ZENをベースにすると、比較的手軽にフロントページのカスタマイズをすることができると思います。
以上のような方法は、単独で使うのではなく、それぞれを必要に応じて組み合わせてフロントページをカスタマイズしていくことになるでしょう。
フロントページをどうカスタマイズするかについては、それぞれの利用者ごとにニーズや目的が異なるので、一般的に「こうすればいい」という方法はありません。
別項で、いくつかの典型的なフロントページのレイアウトをカスタマイズする方法を具体的に説明します。